​27年度2月定例会に続き、6月定例会で一般質問の機会を頂きました。

今年は東日本大震災から5年、昭和南海地震から70年の節目の年であり、防災メモリアルイヤーと位置づけ、防災・減災対策に力を入れようと動き始めた時、4月に熊本地震が発生しました。

この熊本地震での教訓を踏まえた避難所運営、消費者庁移転に向けた人の流れ創り・働き方改革などを質問させて頂きました。また2月の質問以降動き出した事業等に対し、その後の経過等についても質問させて頂きました。

その質問・答弁の要約です。

なお、質疑の様子は県議会HP、私の紹介ページより動画で見ることができます。

http://www.pref.tokushima.jp/gikai/giin/179/
 

  

ーー住民が主体となった避難所運営の促進についてーー

Q、4月の熊本地震では、避難所において高齢者,女性,子どもなど配慮が必要な避難者が暮らす上で,衛生面の管理やプライバシーの保護など様々な問題が発生した。その教訓をふまえ、大規模災害への備えとして住民主体の避難所運営促進にどのように取り組むのか?

  
A、住民主体の避難所運営ができるよう、自主防災組織や市町村職員を対象に「熊本地震の経験」も取り入れた「快適避難所・運営リーダー」の養成や県民を対象に「防災講座」での啓発や意識の醸成を図る。また、徳島県が実施する「総合防災訓練」においても「避難所・運営訓練」を取り入れ、様々な機会を通じて普及啓発を図るなど「共助」による避難所運営が進むよう取り組む。

  
(コメント) 高齢者や女性等,様々な視点を取り入れ,平時から様々な団体等がかかわってリーダー同士のネットワークを築いておくとともに,避難所における備蓄品などのハード面の支援も併せて,災害を迎え撃つ体制づくりを早急に進めてほしい。

 

 
ーー農業用ため池の防災・減災対策についてーー

Q、中央構造線上やその周辺に多くのため池がある本県において、活断層直下型地震が発生した場合、決壊による被害が危惧されます。農業用ため池の防災・減災対策にどのように取り組んで行くのか?

 
A、ため池の耐震診断調査により、89箇所(現在)で老朽化対策と併せた耐震化対策が必要と判定。6箇所で補修(ハード対策)などを行うとともに、48個所でハザードマップ(ソフト対策)を作成。総合的な「ため池防災加速化計画(仮)」を本年度内に策定し、防災・減災対策に取り組む。

 
(コメント)早急な点検・対策をお願いする。被災後の営農再開という面においても、水路も含めた農業用施設の耐震化を行って欲しい。

 

 

ーー「とくしま回帰」に向けた移住関連情報の発信力向上についてーー   

Q、人口減少に歯止めをかけ、「とくしま回帰」の取組み(昨年度移住者数612人)を加速するため、移住者の動向や希望者のニーズを分析し、移住関連情報の発信力向上、市町村との連携を強化すべき。

 
A、市町村との連携のもと、各世代のニーズへの対応、関連データ収集・分析に基づいた施策展開の強化が重要。東京の相談窓口をリニューアル、移住交流イベント(東京・大阪)の倍増、市町村と連携した動画配信など、移住希望者の心を掴むより効果的な情報発信の強化に取り組む。

 
(コメント)東京圏からの移住や、本県ゆかりの高齢者の移住がまだ少ないように思う。一方で、移住者の住まい確保に課題があり、空き家の活用など早急な対応が必要。

 

 

ーー企業へのテレワークの導入支援についてーー

Q、テレワークやモバイルワークの推進は、「働き方改革先進県」、そして消費者庁等の移転につながる。企業へのテレワーク導入は始まったばかりであり、今後どのように取り組んでいくのか?

 

A、企業においてテレワークは「ワーク・ライフ・バランス」の推進、経営効率の向上などメリットがある一方、情報セキュリティ、労務管理などに懸念がある。課題解決のため相談・指導活動の充実に加え、「企業におけるテレワーク導入の方針」を早期に取りまとめ、普及を促進していく。

 
(コメント)働き方改革は、子育て期のお母さんの孤立感解消など、子育て環境の充実につながるもので、移住促進や人口減少対策に寄与するものである。

 

 

ーー環境活動連携拠点の整備(旧交通機動隊庁舎・徳島市)についてーー  

Q、地球温暖化防止に向け、新たな環境活動連携拠点を整備し、環境学習や普及啓発の充実を図るにあたり、様々な知恵や経験を持つ方々の話を聞く場を設けるなど、新しい発想・大胆な方策を用いるべき。

 

A、「脱炭素社会」実現への最前線基地となる「環境活動連携拠点」は、環境について話し合える「エコカフェ」や地域交流機能も付与する。様々な方々の意見を聞く場となる運営協議会に地域の方々、関係団体、大学や企業などに参加いただく。加えて、環境研究所「エコラボ」としての機能を持たせていく。

 
(コメント)環境対策は何十年もの先の未来を見据え、取り組まなければなりません。楽しく学べ、自発的に環境活動に取り組むことができる拠点にしてほしい。

 

 

ーー「地域商社・阿波ふうど」取組みについてーー

Q、農林水産業の振興施策として、生産振興と有利販売を一体的に推進する、とくしまブランド推進機構「地域商社・阿波ふうど」は、もうかる農林水産業の実現のため、具体的にどのように取り組むのか?

 

A、「阿波ふうど」は生産者の所得向上と安定を目的にとし、JAや農業支援センターと連携をして、消費者側と生産者側の情報を集約し、「マーケットイン型」の産地形成を進める。小ロット取引の流通コスト圧縮のため、大都市向け定期トラック運行など、合理的な物流システムも構築する。

 

(コメント)生産者の努力の結晶である「とくしまブランド」の魅力を全国の人に知って頂き、徳島に来て、その産地で食べてもらえる取組もお願いする。

 

 

ーー那賀川における総合土砂管理についてーー

Q、那賀川総合土砂管理検討協議会が設置されたが、災害に強い街づくりのため、長安口ダムの恒久的堆砂対策をはじめ、流域における総合土砂管理の具現化に向け、今後どのように取り組んでいくのか?

 

A、長安口ダムの恒久的堆砂対策の実施に向け、国と連携し「那賀川水系河川整備計画」の見直しに取り組むとともに、早期着手を国に働きかけていく。流域における一貫した土砂管理実現のため、新たな学識者会議を設置し基本方針を取りまとめ、各管理者が実施すべき対策の検討を進め、実効性のある総合土砂管理計画を策定したい。

 

(コメント)那賀川・桑野川の県管理区間、岡川などでも堆積土砂対策も求められる。強靭な県土づくりのため、ハード・ソフト両面での対応を要望する。

 

 

ーー本県の子供たちの健康課題の解決に向けてーー

Q、本県の子どもの体力は全体的に向上する一方、肥満傾向の児童の出現率が全国平均を上回り、運動習慣や生活習慣に課題がある。子供たちの健康づくりを推進するため、今後どのように取り組むのか?

 

A、運動週間の確立を図るため、体を動かす楽しさや、運動について興味・関心が高まる取組みを推進し、体力・運動能力は向上してきた。生活習慣の改善に向け、PTA講習会に専門の指導者を派遣するなど、保護者や家庭・関係機関と連携しながら、子供たちの健康づくりに積極的に取り組む。

 
(コメント)未来を担う子どもたちの健康課題解決のため、しっかり取り組んでほしい。県民総ぐるみで健康づくりの気運が高まるよう要望する。